備蓄米とは?
「備蓄米」とは、政府が災害時や食料不足などの緊急時に備えて保管しているお米のことです。正式には「政府備蓄米」と呼ばれ、主に国内産の米を中心に保管されています。備蓄米は、一定期間(通常5年間ほど)を過ぎると入れ替えが行われ、古い米は学校給食や国際援助などに活用される場合もあります。普段は目にしない存在ですが、日本の食料安全保障を支える大切な仕組みです。
古古古米って?
「古古古米(ここここまい)」とは、収穫から3年以上経過したお米のことを指します。「古米」は1年以上、「古古米」は2年以上、そして「古古古米」は3年以上経過したお米の俗称です。時間が経つほどお米の風味・食感は劣化し、炊いたときにパサついたりにおいが気になることもあります。そのため、市場では価格が下がりやすく、一般流通にはあまり出回りません。備蓄米の更新や流通の遅れによって、古古古米が発生するケースがあります。
古古古米はどう活用されているのか?
味や品質が落ちるとはいえ、古古古米は「廃棄」されるわけではありません。多くは加工食品(米粉、せんべい、酒など)の原料や、家畜の飼料、学校給食、海外援助用として再利用されることがあります。また、食品ロス削減の観点からも、古古古米の活用は見直されています。一部の団体や自治体では、炊き方の工夫やブレンドによって美味しく食べられる方法を紹介しているところもあります。
まとめ
備蓄米は、災害や食料危機などの非常時に備えて国が保管している「食のセーフティネット」です。そして、その備蓄のサイクルの中で生まれる古古古米は、ただの「古いお米」ではなく、活用次第で価値を持つ重要な資源でもあります。
最近では、この古古古米を活用した取り組みも増えてきています。たとえば、フードバンクや子ども食堂への提供、地域の防災訓練での炊き出し訓練用食材として使われるなど、社会的な支援活動にも貢献しています。また、米粉や発酵食品(味噌・甘酒)への加工、さらには脱炭素社会に向けた飼料・エネルギー資源としての研究開発も進められています。
これからの時代、食品ロスや持続可能な社会の実現がますます求められる中で、「古いけれど無駄じゃない」古古古米の存在は、重要な役割を果たしていくはずです。
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